オープンテラスで、僕と彼女は昼間からワインを飲んでいた。久しぶりの休日。おあつらえ向きの晴天。
美味しいキッシュをつつきながら、互いの近況報告をしあう。最近読んだ本のこと、一目ぼれして買ったバックのこと。他愛もない話は、ワインと共に体の中にするすると入ってくる。
「それにしても本当にいいお天気ね。キッシュも美味しいし、今日は最高にいい日ね」
お酒に弱い彼女は、すぐに頬を赤く染める。そこがかわいいなぁなんて思っている。
「本当だね。気持ちのいい日だ」
心地よい風に吹かれながら、隣では彼女が笑っている。僕が今感じているのが“幸せ”なんだろうなぁ、なんて柄にもないことを考えていた。
「酔っ払っているのかもしれないけど、今、泣けてくるくらい幸せよ」
彼女がとろりとした瞳で僕を見る。僕もきっと同じような表情で彼女を見ているのだろう。
こんな日があるから、僕はまだまだ頑張れる。